コンプレッサーって何?基礎を学ぼう ①Threshold & Ratio

前回の記事では、音声の音量を調整して書き出す方法をご紹介しました。
次は前回の音声ファイルに、音量を整えるエフェクト”コンプレッサー”
を設定し、さらに聴きやすく調整していきたいと思います。
コンプレッサーは奥が深いエフェクトなので、まずは基本の使い方から数回に分けてご紹介いたします。
なお、この記事では前回の続きとして編集済みの音源をそのまま使用しますが、
お持ちでない方は以下からダウンロード可能です。
48kHz・24bit / 個人利用の範囲内でお使いください
環境・出典:WINDOWS 10、CUBASE PRO 10

コンプレッサーとは?

コンプレッサーには “大きい音を圧縮し、音量を整え聴きやすくする” という効果があります。
前回の記事で単語ごとに音量を調整しましたが、台詞によっては強弱が付いており聴きづらい箇所があります。
今回は細かい音量を整え、さらに聴きやすい音声に仕上げていきたいと思います。
コンプレッサーの立ち上げ
まずはCUBASEのコンプレッサーを立ち上げましょう。
トラックを選択したら左側のインスペクター内の【Inserts】を開きます。
次に一番上の【スロット1】をクリックし、
【Dynamics】>【Compressor】と選択していきます。
コンプレッサーのコントローラー
コンプレッサーが立ち上がりました!まずは基本のコントローラーを学んでいきましょう。
Threshold(スレッショルド)

■どの位の音量を超えたら、音を圧縮するか。
スレッショルド値(赤い点線)以上の音量のみ、コンプレッサーが掛かるように設定します。
Ratio(レシオ)

■Thresholdを超えた音量を、どのくらい下げるか。
上記の場合Ratio設定が 3:1 なので、スレッショルド値(赤い線)以上の音量が 3分の1 に圧縮されます。
Attack(アタック)

■Thresholdを超えても、最初の〇〇msはコンプレッサーを掛けない。
大きい音が鳴ったらすぐに圧縮開始するのか、少し経ってから圧縮するのかを決めます。
Release(リリース)

■Threshold以下の音量になっても、〇〇msはコンプレッサーをかけ続ける
音量が下がったらすぐに圧縮を止めるのか、しばらく圧縮し続けるのかを決めます。